Dick HardtがMicrosoftに

今日のidentity conferenceで聞いて初めて知った。Dick Hardtって名前知らないひとも多いとおもうけど、高橋メソッド改の高速プレゼンの人といえば思い当たる人も多いだろうか。OpenIDがちょろっと出てき始めた頃から深くWeb Identityのあり方についてのopinionを明らかにして、その価値を広く世に広めた功労者といえる。現在でもOpenIDの仕様に深く携わってたりする、アイデンティティ界の有名人のうちの一人。

でも最近彼の会社(Sxip Identity)がTechCrunchにデッドプール入りを宣告されていて、どうなっちゃうのかしらとおもってたのです。まあブログにもその辺りの話が書いてあるね。

Q: What happened to Sxip Identity?

A: A year ago we were in the midst of numerous discussions for the company to be acquired. Unfortunately those did not transpire and we sold off the Sxip Access product line to Ping and some new SSO technology to TriCipher. A few of our investors were unhappy we did not have a successful exit, and launched a lawsuit which crippled the company. The Sxipper product was sold to Sxipper, Inc. where it has thrived, and Sxip Identity is being wound up.

http://identity20.com/?p=171

正直、純粋にテクノロジーベンチャーといわれるような、収益を直接的にあげることがない場合の企業で、exitってのは難しいなあとおもうのです(Buyout先を見つけるのが妥当なんだろうが)。残念ながら彼のことを個人的に知ってるわけじゃないが、テクおたくでありながら、持ち前の派手さに加えプレゼン能力を兼ね備えた、起業家として見てもかなり逸材なんだろう。いや、正直言うと同じくらいの派手さやプレゼン能力を持った起業家は技術系であってもきっと他にもいるんだろうが、OpenIDがはやる前に、アイデンティティなどというニッチ分野で起業しようなどと思うのは、そもそもきっと変人以外ではあり得ない。たとえば日本でそんなことをやろうという変人がいたとしてもきっとそもそも挑戦の機会すら与えられなかったんじゃないか。

まあちょっとあとで今回のidconの話は書くとして、Web Identityの草の根での普及について貢献してきた人たちが同時期に転機を迎えているということについては、ある意味一つの時代が終わった、あるいは次の時代が始まったのじゃないかなあと思ったりもします。